「東京・ソウル・台北・長春――官展にみる近代美術」
【会 期】 2月13日(木)~3月18日(火)
【会 場】 福岡アジア美術館・企画ギャラリー
——福岡アジア美術館からのお知らせより——
本展は、20世紀前半の日本、韓国[旧朝鮮]、台湾、中国東北部[旧満洲] で開かれた官設の公募美術展覧会(官展)をとおして、これらの地域の美術の近 代化を紹介する初めての展覧会です。
当時、朝鮮や台湾、満洲は、日本の統治下・影響下にあり、日本式の制度や インフラが整備されていました。美術においても、1907年に東京で始まった 文部省美術展覧会の制度が各地に導入され、1922年にはソウル[旧京城]で 朝鮮美術展覧会が、1927年には台北で台湾美術展覧会が、そして1938年には 長春[旧新京]で満洲国美術展覧会が始まっています。
本展では、当時もっとも華々しく開かれたこれらの官展を、四つのコーナー の総数94作家130点により振り返ります。各コーナーでは、西洋に発した近 代美術が各地に根付き、各々の伝統や美意識にあわせて変化しながら、西洋画や 彫刻のみならず伝統絵画においても、それぞれ独自の近代美術が形成された様子 をご覧いただけます。また、各作品からは画家の関心や表現の工夫なども見えて くるはずです。
◎会期中のイベント◎
◆あじび集中講座◆
(一日目) 2月15日(土)13:00~17:00
1時限目「台湾美術展覧会と在野の美術団体について」
林育淳/リン・ユーチュン(台北市立美術館 研究員)
2時限目「異郷の昭和美術-満洲国美術展覧会をめぐって」
江川佳秀(徳島県立近代美術館 学芸調査課長)
(二日目) 2月16日(日)10:00~17:00
3時限目「日本人官展作家の微妙な立ち位置―ヨーロッパとアジアのはざまで」
児島薫(実践女子大学教授)
4時限目「朝鮮美術展覧会の画家たち」
キム・ヒョンスク(韓国徳成女子大学 研究教授)
5時限目「朝鮮美術展覧会の書と四君子の話し」
イ・ドングク(韓国芸術の殿堂書芸博物館 学芸室長)
※1講座講座のみの聴講可、事前申込不要、外国人講師の場合は逐次通訳あり
◆ギャラリーツアー:学芸員といっしょに作品を見ましょう!
【日 時】 3月1日(土)13:00~14:00
3月8日(土)13:00~14:00
※入場には本展観覧券が必要になります